娘さんへのヤキモチと別れ話①

きっかけは些細なことだったのだと思う。


昨日も誠君と一緒に電車で帰った。
誠君と合流するまで、ムラゴンのお友達のブログを読んでた。
いつも彼さんからの愛情いっぱいのそのお友達は
彼さんの行きつけのお店で「妻です」と紹介されたというエピソードを載せていた。


私は、お友達の彼さんの気持ちがよく分かる。
自分の知り合いに「こんなに素敵な人がパートナーなんだよ」と言いたい気持ち。
私も言いたくて仕方がないから。
お友達の彼さんは、色んな所で妻としてお友達を紹介してる。
彼さんの想いが溢れてる。


純粋に「良いなぁ」って羨ましかった。
こんな風にしてくれたら、相手の愛情をひしひしと感じることができるのに。


そんな思いで会ったからかな。

合流してからはいつものように楽しくくだらない話で笑って、いつも通りだったのだけど、話の流れで娘さんとのLINEのやりとりを見せてもらう機会があって。

娘さんと誠君はとても仲が良い。
今は仕事の都合などもあって、娘さんは前の奥さんと一緒に暮らしてるけど、高校時代までは彼が男手一つで育ててきた大事な娘さん。

前の奥さんと暮らすようになってからも、月に一度は二人で食事をして、お互いの近況なんかを話して、帰りはフルーツなりスイーツなりお土産を持たせてバイバイする。

先日も娘さんとの食事があって。
LINEはその日のやりとりが出ていた。

「ちょっと遅れるごめんー」って娘さんからのLINEに対して
「おけー。待ってるから大丈夫」 
なんてやりとりから
終わってからは
「またね~仕事頑張ってね。次は何食べたい?」みたいなメッセを送ってた。

それを見てから何となくモヤモヤとしてしまった。
私が先に降りてバイバイをして、いつもなら大抵私から「楽しかったよーありがとう」ってLINEをするのだけど、昨日は誠君発信で言ってほしかった。
だって娘さんには「またねー」って自分から発信してたもの。

駅から出て歩いてるときもLINEは来なかった。
自宅についたら、いつもは「ただいま」ってLINEするけど、あえてそれもしなかった。
それでも「まだ『ただいま』じゃないの?」って連絡もなかった。

結局我慢できなくて私から「ただいま」って送って「今日はあんまり楽しくなかった?」って可愛くない聞き方でLINE。

「楽しかったよー」って、私の嫌味なんて全然わかってなさそうな返信。

結局寝ちゃってたってことが分かって、仕方がないかって思ってたのだけど、モヤモヤしたものは収まらなかった。

実は娘さんのことでは過去に大きなケンカをしてる。
その時のケンカで、誠君は初めて本気で怒った。

元々私は、最初の頃のブログにも書いたように、娘さんにメロメロになってる誠君にドキっとして、こんな風に優しい目で見てほしいって思ったのがきっかけで恋に落ちてしまったのだけど、いざ彼女になると、その仲良しぶりにヤキモチを妬くようになった。

私自身が父と若い時に二人で出かけたいなんて微塵も思わなかったからというのもあるけど、毎月二人で食事して、スマホのアルバムには、食事の帰りの車で2ショットで撮った写真が溢れているのを見て、父娘というより、恋人みたいだなって思ってしまった。

私にとって娘さんは「誠君の娘」という目線じゃなく「前の奥さんの血を引いた娘」であって、娘さんと仲良くされると、それを通して前の奥さんを意識してしまうのが辛かった。
娘さんのことが可愛いのは、前の奥さんに容姿が似てるから?そんな穿った見方までして真っ黒な感情になる。

ある時、いつも2、3時間だった娘さんとの食事が、3時間半経っても4時間たってもLINEが来なくて、何かあったんじゃないかって不安で、ようやく4時間半後くらいに電話が来て「ごめん今終わった。急遽買い物行きたいって遠くのアウトレットまで行ってきてた」って言われて、我慢ができず感情を爆発させてしまった。


行く前に、なぜ遠出するって言えないの?
私が心配するって思わないの?
出先からだってLINEできるよね?
娘さんの前じゃ彼女にLINEできないの?
娘さんに彼女が居ると、知られたくないの?
そもそも小さい子供ならまだしも、年頃の娘さんと会うたびに2ショットの写真撮るなんて恋人みたいなことするものなの?


最後のは完全なる嫉妬。
あまりの私の言いように最初は連絡しなかったことを謝っていた誠君も、さすがに言い返さずには居られなかったようで「月に一度娘と過ごすことはそこまで悪いことなの?あなたの存在を故意に隠そうとは思わないけど、わざわざひけらかそうとも思わない。そもそも『娘』だよ?娘に対してそんなやきもちを妬くなんて異常だよ


言い方は丁寧。でも、声はとても怒っていることが分かる。

「異常だよ」

そっか・・そうだよね。オカシイよね。
好きな人に「異常」って言わせるなんて、私は相当おかしいんだろうね。
誠君みたいに、感情を理性的にコントロールできる人には
私の醜い感情は理解を超えてるんだろうね。

そのあと、異常って言い方は言い過ぎだったと謝ってくれたけど、私の中で娘さんの話はタブーなんだなって悟った。
それ以降、娘さんと会う日は心に蓋をして、終わったLINEがくるまでは極力彼のことを考えないように忙しく家事をしたり子供たちの勉強を見たり、自ら避けるようにしてきた。

それなのに、昨日不意に見てしまった娘さんとのLINE。
相変わらず、仲良しだね。
LINEのやりとりも食事の時間も、楽しそう。
会った後の誠君発信のLINEも、私はもらえなかったし。

誠君にとって、私って何なのかな。
エッチも積極的にはしたがらないし、相談相手として必要とされてるわけでもない。
一緒に居る時間が楽しいからって言ってくれたけど
それだけなら、娘さんとの時間だって、十分楽しそうだよ。

そんな考え方に支配されてしまって
私は誠君にLINEした。
(長いのでつづく)