婚約しました ②

前回の記事の続きです。



今年のいつだったかな。
何かの拍子に
以前言ってくれた「いつか指輪を一緒に」の話になって
彼から「年内にはって思ってるよ」と言われていました。


実は私は彼に以前「お揃いの指輪をくれる時期は誠君が決めて。
私はもう急かしたりせずに待ってるから。
ただ、指輪をくれるときは言葉も欲しい。」とお願いしていました。


「覚えてる?指輪をくれるときは、言葉も欲しいんだよ?」
と確認する私に
「うん、覚えてるよ。どんな言葉にするか、考えておく」
とも言ってくれました。


子供たちとの対面を済ませた夏が過ぎて
私たちの間に
「恋人」として二人だけの世界で一緒にいるビジョンだけじゃなくて
子供たちも含めた「家族に近い関係」のようなビジョンもなんとなく想像できるようになって
秋が来る頃には
「指輪はクリスマスの頃かな」って話もしたりして、9月末には指輪を買いに行きました。


そこから2か月ちょっと
12月初旬にようやく指輪ができて
その指輪を携えての特別なデートが「その日」でした。



********************

12月某日。


その日は朝からお天気が良くてぽかぽか陽気の絶好のデート日和。


指輪の交換と誠君にお願いした『言葉』をもらえる日。


私は純粋に、とっても楽しみにしていました。
ドキドキとか緊張とか、
そんな気持ちは全然なくて
ただただ「楽しみ」でいっぱいで。


その日のデートは
近場でモーニングをして、県内の観光スポットに移動、夜に地元のフランス料理のお店でディナー、という予定。


フランス料理のお店は私が以前から一緒に行きたかったお店で

地元では有名な美味しくて、でも堅苦しくない雰囲気の良いお店。

指輪をもらうなら、このお店が良いなーと思って
私から提案したお店でした。

どんなふうに切り出されるんだろう。
やっぱり食事が終わった後かな。
そんなことを想像するのも楽しくって。

そんなこんなで迎えた当日。
美味しいモーニングをした後に某観光地へ。

実はココは、思い出の場所。
付き合って初めて「お出かけデート」をした場所。
初めてだったからか、やっぱりとても印象深くて
以前から「もう一度行きたいねー」と言っていた場所。

この観光地は、街並みを楽しむのが目的なので
2人で可愛いお店を見たり、お寺に寄ってお参りをしたりと
ゆったりとした時間を過ごして
「次来るときはこのお店でこれも食べてみよう」なんて話しながら某珈琲屋さんに向かいました。

某珈琲屋さんは全国展開している超有名なお店ですが
その街並みにあった木造の平屋の造りで
初デートの時に、お茶でも飲みましょうか、と何となく入って
建物の雰囲気や木のぬくもりになんだか癒されて
とっても気に入ったお店。

この観光地に行こうと決めた時も二人して
「あの珈琲屋さんも行こうよ!」と真っ先に出てくるくらい
二人にとって思い出深いお店。


お店の前に立って
2人で顔を見合わせてニッコリ(*´ω`*)
あー変わってないなー。
2年前お店の前で一緒に写真を撮ったことを思い出して今回もパチリ。


お店に入ると更に思い出が鮮やかに蘇って
「前はあそこに座ったっけ?今回はテラスにする?」なんて
会話をしながらガラス張りの屋根付きのテラス席に横並びに座りました。

平日昼間ってこともあってかお店は数組の女性客のみ。
且つ、屋根がついてるとは言え戸外の寒いテラス席は誰もおらず
2人きりの貸し切りの状態。

懐かしさでいっぱいになって
「前に来た時もこのお店のことはとっても印象に残っててさ。今回も絶対来たかったんだ。
次もしまたこの地に来たら、その時もきっとこのお店に来よう?」
そういう私に

彼はじっと私を見て
「次もきっと来ようね。
これからも、ずーっと一緒ですから。」
そう言って一瞬間をおいて
私の手を取って
私の方に身体を向き直して
とても真剣な目で、でも少し照れたように言いました。

「これからも、ずっとずっと一緒ですから・・
だから・・・結婚しますか?」


指輪も言葉もフランス料理のお店だと思い込んでいた私は
彼の意外なタイミングでの言葉に本当に驚いて
脳みそが情報を処理するのにフル回転していたと思います。

本当にほんとーーにビックリして
でも咄嗟に
「はい・・結婚します!」って頭で考えるより前に答えていました。

(もう少しだけ続きます)